原因を探ろう
原因は1枚の記事に書ききれないほどあります。読んでぴんとくるもの、心がざわざわするものがあったら原因の可能性が高い、と言えそうです。
怒り方にもいろいろな種類があり、3つのパターンに分けてみました。
- そもそも怒りっぽい。
- ふだんはにこやかなのに急にキレてしまう。
- もともととてもおとなしいが、怒ったら取り返しがつかないほど怒ってしまう。
1つ1つ見ていきましょう。
1.そもそも怒りっぽい。
なにかとイライラしがちで沸点が低いケース。
睡眠が足りなかったり、疲れてしんどかったり、心労が重なっていたりすると、ふだんだったらスルーできることがスルーできなくなってしまったり、ちょっとしたことでスイッチが入ってしまったりしませんか?
その場合、睡眠や疲労、心労などの原因を改善すると心に余裕ができてくるでしょう。心に余裕ができるとイライラが緩和されてきますね。イライラがないと、怒りにいたるボルテージが上がりづらくなるので、怒るシチュエーションが減ってきます。
怒らないようにするというよりは、土台を改善するイメージですね。
原因の改善はそうたやすいことではないかもしれません。ですが、まずは原因に気づき、1つ1つ原因に対応していくことが、改善につながります。
怒りたくて怒っているケース
怒りっぽくなるのには、脳が怒りたくて怒っているケースもあります。
怒るとアドレナリンという物質が出るそうです。アドレナリンが出ると、スカーッとした気分になる。これを頭が覚えていて、スカーッとしたいがために怒ってしまうことがあるようです。もちろん、本人にその自覚はありません。
「怒ると気分が高揚する。スカッとした快感がある」この文章を読んで引っかかりを感じたら、当てはまるかもしれません。自分は人のために怒っている、正すために怒っている、怒ることは必要なことなんだ、と怒りを肯定していませんか?
自分が怒りたくて怒っていること、アドレナリンを出すために、相手を犠牲にしていることをまず自覚しましょう。そして、怒りではない手段で相手に伝える方法を模索しましょう。
2.ふだんはにこやかなのに急にキレてしまう
1.のような原因は特に見当たらないが、怒ってしまうケースです。
自分が怒ってしまうときのシチュエーションや話題など、パターンがないか探してみてください。どこかに自分の地雷があるはずです。
気にしていることをズバッと言われてしまった。急に怒りがわいてきて言い返してしまった。
自分に自信があれば、一瞬むっとすることはあってもすぐに自分を立て直すことができ、怒るまで至りません。また、ちょっとむきになって言い返す、くらいであれば、まわりがフォローする程度で済むでしょう。
ところが、むきになるのを通り越して語気を荒げてしまうと、とたんに場の空気が変わってしまいますね。
原因は、過去自分の中で解決できていないことやトラウマがあるケースや、自己肯定感の低さから怒ってしまっているケースがあります。
解決にはトラウマに対峙する必要があります。思い出すこともつらいようなことがあって、日常生活に支障をきたしているのであれば、プロの手を借りたほうがよいです。
トラウマは過去のことで今は状況が違うことを自覚する、トラウマによって自分を制限してしまっていたらその制限をはずす(はずすことを許す)など、トラウマの影響を薄めていきますが、個人的にはやはりカウンセラーに相談するのがよいと思います。
自己肯定感の低さ、については、自分を認められていないと、他人が発した何気ない一言に過敏に反応してしまうことで怒ってしまうのです。
例えば「◯◯ちゃんはきれいだよね。」という何気ない恋人の一言に、「は?◯◯ちゃんのどこがきれいなの?」と怒り出してしまい、恋人はびっくり。
「そうだね。◯◯ちゃんってきれいだね」と返事することもできるはずなのに、そうできないのは、じぶんがきれいではないと思ってるからです。そこで、◯◯ちゃんなんてきれいじゃない、と否定して◯◯ちゃんの位置を下げないと、自分の位置を保っていられません。
逆に自己肯定力があれば、自分のあるがままを認めているので、◯◯ちゃんがきれいと言われても、他人は他人、自分は自分と切り分けることができ、過剰反応しなくて済みます。
自己肯定感については、多くは親子関係や子供の頃の経験が原因になっており、基本根深いです。すぐに解決、ということはまずありませんが、自己肯定感が高まれば、怒りだけでなく生きづらさが緩和されるので、取り組む価値はあるものです。
3.もともととてもおとなしいが、怒ったら取り返しがつかないほど怒ってしまう。
2.のタイプも怒るとびっくりしますが、おとなしい人が突然怒ると、普段の様子との差が激しい分よけいにびっくりしてしまいますね。修復不可能なほど人間関係を壊してしまうこともあり、本人にも相手にも多大なダメージを与えます。
おとなしい人に多くあるのは、不満があっても自己主張ができなかったり、自分に自信がなく卑下してしまって言えない(2.でもふれた自己肯定感の低さですね)、ということです。言ったらどうしよう、と心配しすぎて言えないということもあるでしょう。
不満に感じていることを言えなかったとしても、不満であること自体は水面下でどんどん蓄積されていくので、ある日我慢できなくなってしまい爆発してしまいます。
自分が不満に思ったことは、溜め込む前に伝えることが必要ですが、それができてたらそもそも悩まないですよね。
自己主張できないケースは、相手に伝えたら相手を困らせてしまうかもしれない、相手との関係を壊してしまうかもしれない、と相手の反応を想像して固まってしまう、ということがあります。
また、不満を円満に伝える方法が分からないので、行動が取れない、ということもあります。解決法としては、信頼できる第三者に相談してみてることです。冷静に分析ができ、引き出しが広い人が適任です。
どのように伝えたら、より円満に伝えることができるかが分かれば、勇気を出して行動するかどうかになってきます。自分に自信がないと、うまくいくイメージができないので躊躇してしまうことでしょう。相談した人にもう一肌脱いでもらって、自分が不満を伝える練習・シミュレーションを手伝ってもらうところまでやると、より行動しやすくなります。
相談できる相手がまわりにいない場合は、掲示板で相談してみたり、カウンセラーに相談してみたり、プロの手を借りるのがてっとり早いです。
そもそも不満を感じている自覚はないのに、実は怒っていたというケースもあります。例えば、相手に過去伝えたのに改善が見られず、しょうがないとあきらめたけど、本音ではそう思っていなかった、など。一度や二度だと気づけませんが、繰り返すパターンがあればそれは自分の怒りグセなので、向き合った方がよいでしょう。
ここまで3つのパターンに分けて見てきました。
次は、パターンごとに対応方法を深堀りしていきます。
コメント